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ユニバーサルデザインあれこれ8.ホームページ 

さちるのつぶやき其の三十六

情報登録日:2007-07-05 20:32:23 (sachiru7777)

最終修正日:2007-07-13 10:16:25 (sachiru7777)

小寺さんにお会いしてここi-Ten-Labo(アイテンラボ)のホームページもそうですが、 
最近は、ユーザー側で文字の大きさを変えたり、
見やすい配色を選んだりできるサイトが、ホントに増えてきました。
さらに補助具を付け足すことによって、、
手足が使えなくても、視線で文字を指定しながらブログを綴って
世の中にいろんな発信ができるようになりましたし、
聴覚に障害があっても、ネットは読むものなので、
テレビなどよりもずっと情報を得やすいでしょうし、
視覚に障害があっても、音声読み上げソフトがあれば、
聞きながらネットサーフィンは可能でしょうし、
障害者にとってパソコンは、むしろ健常者よりも、
なくてはならないものになってきていると感じます。
かく言うさちるもそんな一人な訳ですが。

特に、視覚に障害がある場合、点訳を待つよりも、ネットの方がずっと早く、様々な情報を「聞く」ことができるわけですから、
きっと、恩恵を受けている人は多いに違いないと思っていました。

目にもとまらぬ速さのキータッチ先日、西陣町家スタジオ内で、バリアフリーウェブ制作会社”時代工房”に勤務する全盲のプログラマー小寺さんにお会いすることができました。
実際に小寺さんがどんな風にネットサーフィンするのかを「聞かせて」いただいたのですが、音声ブラウザ初体験は、ショックの連続でした。

「読み上げてもらえば、すべてがわかるんちゃうん?」と漠然と思っていた私は、
「読み上げられても、なんのことやら、さっぱりわからへ〜ん」という事態に愕然としました。

機械は<全て>を読み上げてくれるのです。
規則正しく上から下へ、左から右へ。

例えば、ヤフーのテレビ番組表。
広告を含めて上から全てをキッチリ読み上げてくれるので、なかなか番組表までいきません。
やっと辿り着いたと思ったら、
今度は、チャンネルだけを読み上げ
「1ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch・・・」
やっと終わったら
「NHK総合 NHK教育 毎日放送 ABCテレビ 関西テレビ・・・」
と放送局の読み上げが続き、挙句の果てに
「12時ニュース 12時料理 11時ピンポン 12時笑っていいとも・・・」
「12時20分ふるさと中継 12時15分英会話 13時ドラマ・・・」
と番組名の羅列が続く・・・。つまり、

「1ch NHK総合 12時 お昼のニュース」
とは決して読み上げてくれないのです。

また、知りたい番組が表の右下にある場合、聞かずに飛ばしていったとしても辿り着くまでにかなりの時間がかかるし、全て聞かなければ、間違えて肝心の情報をも飛ばしてしまうかもしれません。

普段、晴眼者がホームページを見る場合、知りたい情報をすばやくぱっと見つけ、それ以外の情報はほとんど無視して、マウスで指定してリンク先へ飛ぶという動きをします。
けれど、全盲者はマウスを目的の場所に動かすことはできません。
音声になった単語を聞きながら、タブキーで、ひとつひとつカーソルを動かす作業をしてくわけです。

機械は、こちらの知りたい情報かどうか、優先順位をつけることも確かにできないよなあと
淡々と広告を読み上げる音声ブラウザの合成音を聞きながら、しみじみ実感しました。

ふっと、i-Ten-Laboのサイトがどのように読み上げられるか、聞いてみたくなり、
ずうずうしく「さちるのつぶやき」を読んでみてください!とお願いしてみました。

「トップページ ケータイ サイトマップ ディクショナリー」と一行目を読んで、
アイテンラボのロゴと肝心の「京都のボランティアとNPOのためのポータルサイト」は画像なので読み上げられず、
文字・色指定の入力指定の行を読み、
ボランティア活動情報 京都のバリアフリー パソコン活用委員会 NPO情報・・・といって
「活動案内」にきた時に、「あ〜そこでクリック!」と思わず叫び、
またずーと読んで、「スタッフ紹介」でクリックをしていただき、
なんとか「さちるのつぶやき」に辿り着いて、
最初の「こんなところに点字がゲーム編」に入ったら、
「情報登録日:〜」「最終修正日:〜」と淡々と読み上げられ、
あ〜もうそんなものは飛ばしてくれ〜と爆発しそうでした。
本文を読んで頂くまでの、実に長い道のり・・・

それでもi-Ten-Laboのサイトはすっきりできている方なのだそうです。
トップページ>活動案内>スタッフ紹介>さちるのつぶやき 
と、見出しタグがきちっと作られているので、各ページへ飛びやすいとのことでした。

新聞記事が読みたくて、パソコンを触りはじめた全盲のパソコン初心者の方が、
「記事本文」にたどりつく前に、何回も何回も同じトップメニューばかり聞かされて、挫折したという話もうなずけます。
使う側に、かなりの技術とコツが要求されるのです。

けれどもホームページを作成する側が、ほんのちょっと意識を持って設計するだけで、事態は大きく変ります。
タイトルをつけない画像ばかりを配して
「画像 画像 画像 画像 画像 画像・・・・」
なんて聞こえてしまうホームページや
フラッシュを多用してレイアウトに懲りすぎているサイトや
当たり前のようにマウス使用を前提としてキーボード操作を受け付けないサイトなどは論外としても、

リンク先の内容が推測できる文字列を alt 属性にセットしたり、
文書の基点となるところに見出しタグを配置したり、
ページには必ずタイトルをつけたり、
ナビゲーションメニューはスキップできるようにしたり、最後に配置したりといったちょっとした配慮をするだけで、見違えるほどアクセスしやすいサイトになるはずなのです。

また、ホームページをあらかじめ音声ブラウザにも対応するよう設計するだけでなく、視覚障害者がよりアクセスしやすいインターフェースを増やしていくことも必要だと実感しました。
小寺さんが自作された、ヤフーメニューからの路線検索画面を見せていただきましたが、
余計な情報は一切ない、ただ駅名入力⇒検索結果 といったごく単純な画面になっていました。
HTMLを扱える方々に、こういったページ作りにぜひお力を!とのことでした。

基本はユニバーサルデザイン、必要に応じてバリアフリーは、ネットの世界にもそのままあてはまるのです。。
全盲ユーザーのアクセシビリティ向上やバリアフリーホームページ作成について詳しくは、関連リンクをご覧ください。

リンク有限会社時代工房:バリアフリーウェブ制作

リンク全盲ユーザーのためのウェブアクセシビリティ〜音声ブラウザ対応エッセンス

小寺さんのプロフィール

小寺さんは、立命館大学4年の時に、化学実験の事故により失明されました。
その後、京都府立盲学校から甲南大学人間学科に再入学、
視覚障害者として初めて臨床心理士の資格を取得され、現在、学校カウンセラーとしてもご活躍されています。

小寺さんのサイトTwo-Birds Projectには、画面が見えなくても、音声リーダーを使って、パソコンライフを”楽しく便利に”するための様々なソフトが自作公開されています。
上記でご紹介した、Yahoo路線探索のページを、音声でわかりやすく使えるソフトもこちらからダウンロードすることができます。

また、サイト上で自作ラジオも放送中。
ホームページを音声で”聞く”為のコツがわかりやすく紹介さています。
例えば、よく訪問するホームページは、本文にいくまでに10行飛ばしを4回する、と覚えておくと便利や・・・とか、
検索欄へスキップする方法・・・とか
ネットショッピングの落とし穴とか、
小寺さんがわかりやすくラジオで説明をしてくれますよ。
ラジオの放送は月に2回。ぜひ一度、こちらで小寺さんの<生声>もお聞きになってみてください!

リンクTwo-Birds Project(トゥバーズ・プロジェクト)

最後に著書のご案内

表紙の画像「白い杖のひとり旅―ニュージーランド手探り紀行」
(連合出版)小寺洋一 著 249ページ 1700円


旅行記です。
事故で失明してからの海外一人旅です。
三ヶ月にも及ぶ一人旅です。
光を失って直後は、歩きなれた道を行くのもきっと大変だったに違いないのに・・・

さちるもまだ読んでいませんが、
小寺さんの描くニュージーランドの情景ってどんなだったんでしょう・・・・・

リンク「白い杖のひとり旅―ニュージーランド手探り紀行」


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キーワードアクセシビリティ ユーザビリティ バリアフリーウェブ 視覚障害 白い杖のひとり旅―ニュージーランド手探り紀行 全盲にマッチする情報

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