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進化するアプリ〜障害者・高齢者支援ツール

さちるのつぶやき 其の六十四

情報登録日:2013-02-15 17:11:47 (sachiru7777)

最終修正日:2013-02-19 08:18:35 (sachiru7777)

遅まきながらスマホ(タブレット)を使い始めて早2ヶ月。
初めて”アプリ”というものに接してみて思うことが沢山ありました。

日常生活のささやかな不便を解消するアプリ、
今まで考えもつかなかった隙間需要を解決するアプリ、
あったらいいな♪に応えてくれるアプリ・・・

それならば!
障害児者の生活補助アプリ、
高齢者のあったらいいなに応えてくれるアプリ、
家族を支援するアプリ、
さまざまな啓発アプリ、
療育支援・学習アプリ なんかもあるはず

と思って調べてみたら、ある!ある!ある!!びっくりするほど沢山開発されていました。

確かに今はまだ玉石混淆でも、そのうち、きちんと淘汰され、探しやすくなるはずです。
いいものは必ず生き残り、口コミで広がります。

OSがアップルかアンドロイドか、バージョンがどうとか・・・なんてことも
きっとあっという間に解消されていきます。

パソコン時代と違うのは、
今までこういった福祉などの分野に無縁だった人たちが、声を拾ってアプリを作り始めたことです。
パソコンでは非常に高額だった周辺機器の能力を安価なアプリが見事に代行しています。

世界中の人々が知恵を出し合って、優れたアプリがどんどん開発されるといいなと思います。

リンク、iPhone、iPad用・障害のある人に便利なアプリ一覧〜東京都障害者IT地域支援センター

リンクAndroid携帯用・障害のある人に便利なアプリ一覧〜東京都障害者IT地域支援センター

2013年2月現在のアプリたち

このコラムも書き始めて丸7年になりました。

当時は、ブログもツイッターもフェイスブックもそれほど普及していませんでした。
まさかタイトルにつけた「つぶやき」という言葉が、こんなメジャーな使われ方をするようになるなんて考えてもいませんでした。

「2013年2月現在のアプリ」と銘打つのはそのためです。今まで、

パソコンやインターネットが障害者にどれほど恩恵をもたらしたか
(さちるのつぶやき 其の十一 四つの窓)

携帯がコミュニケーション支援ツールとしてどれほど有効か
(さちるのつぶやき 其の二四 ユニバーサルデザインその2携帯電話)

などなど、つぶやいてきました。でも古い!情報が古い!
それだけこの分野の状況がめまぐるしく変わっているからですが、
ここに、今現在あるアプリを書き出しておいて、
また7年後、世の中がどう変わっているかを楽しみにしたいと思っています。

リンクさちるのつぶやき 其の十一 四つの窓

リンクさちるのつぶやき 其の二四 ユニバーサルデザイン2.携帯電話 

発達障害とアプリ

自閉症児とのコミュニケーションでは、視覚的に、単純で、わかりやすくが基本です。従来、絵カードやポスターなどで伝えていたことが、スマートフォンやタブレットなら、お母さんや先生の音声のついた絵を簡単に持ち歩いて表示することが出来ます。
実際に使用して使いやすさを試していないので、アプリ名はあえて挙げませんが、現状、以下のようなことができるアプリがあるようです。

・絵やシンボルや写真など、画像を利用してメッセージを作成できるコミュニケーションアプリ。任意の画像を登録して、音声を録音することも可能。

・絵カードを並べて文章を作り、相手に見せることで言いたいことを伝えるアプリ。音声再生可。

・カテゴリ別に登録された単語のシンボルをタッチすると音声が流れるアプリ

・親しみやすさを考慮したシンボルによって二語文を表示するアプリ。

・「家にいる」「外にいる」「元気がある」「元気がない」などの8つのボタンを押すだけで、計80種類の文章を自動で生成するアプリ。

・言語の表現が難しい人々の気持ちや、考えていること、行動、必要とするものを的確に表現することをサポートするアプリ。

・あとどれくらいの時間?を面積の減少で表示するタイマーアプリ。

・LEDが時間とともに消えていき、設定時間になるとアラームが鳴る、直感的に残り時間が分かるアプリ。

・作業時間と休憩時間を表示するタイマーアプリ。

・声や音楽などのサウンドと、写真や絵カードなどのビジュアルを使って、一日のスケジュールを組み立てることができるアプリ。

・お出かけ前のチェック(点検・確認)を確実に行うためのアプリ

・タイマーをセットして、静かにすることをトレーニングするアプリ。スマホのマイク機能により音声レベルが視覚的にに表示される。

・風船の色と大きさで音量や騒がしさを計測して表示するアプリ。

・歯磨きタイマーアプリ。映像とタイマーで歯磨きを学べる。

・他、知育ゲーム等多数。

最後に、リンクが切れる可能性があるので、保存のため、以下に文章を転載させていただきました。こういったアプリの誕生の背景にあるものが伝えられています。

■AERA2012年12月10号より

iPad上のアプリを操作し、ラーメンの絵を押せば「ラーメン」と音声が出る。食事をする絵を押せば「食べます」という声が出る。

 アメリカ・シリコンバレー発の「Voice4u」という名のこのアプリ。2009年に日米で同時発売され、現在では世界42カ国で使われている。言葉をうまく話せない重度の自閉症ダウン症の子どもがこのアプリを使って気持ちを表現し、親たちや言語聴覚士の間では「使いやすい」と評判になっている。

 開発したのは、シリコンバレーに住む専業主婦・久保由美さんだ。

 アプリを世に出すきっかけになったのは、アメリカで出産した長男の渡君(18)を育てた経験だ。渡君は2歳の時、医師から重度の自閉症と診断される。
 
 言葉を話せない自閉症児の場合、親は絵が描かれた「絵カード」を見せて、「暑い」「寒い」「お腹がすいた」などの基本的な意思を確認する。一日に必要な絵カードは数百枚単位。買い物に行く場合も、ラミネートした大きな絵カードをバッグに入れ、多動の傾向がある息子の手をひいて歩く。

「他の親子連れが買い物して楽しんでいる間も、うちの息子が『キャー』と奇声を発すると、私は地べたに座って、絵カードを必死に何枚も見せるんです。『痛いの?』『暑いの?』って聞きながら、全身汗だくで。ものすごくみじめでした」

 そんな日々を激変させたのは、iPhoneの登場だった。自宅に遊びに来ていた日本人技術者たちがiPhoneを手に興奮しているのを横で見ながら、ふとこうつぶやいた。

「その中に絵カードを全部入れることができたらいいのに」

 スタンフォード大学大学院博士課程で航空宇宙工学を研究した樋口聖さん(33)が「簡単にできますよ」と即答し、ボランティアでコードを書いた。

 樋口さんに、どんな機能が欲しいか洗いざらい言ってくださいと言われて、やっと言葉が出た。絵カードの音声は味気ない機械音ではなく、親の肉声を吹き込めること。自分で撮影した写真を自由に加えられる機能はどうしても欲しいこと。

 最初は渡君とその友達に配れれば、ぐらいの軽い気持ちだったが、周囲の自閉症児の母親などから「自分たちだけで使うなんて、ずるい。製品にして、発売すべき」と後押しされ、10年に「スペクトラムビジョンズグローバル」社を起こした。

リンク主婦が開発 自閉症児の生活を一変させたアプリ(AERA2012年12月号)

様々な障害を補うアプリ

■肢体不自由の方に

高齢者の方にパソコンを指導していると、キーボード入力も難しいですが、みなさんなんといっても一番ネックになるのがマウス操作なんです。ダブルクリックがいかに複雑な運動なのかというのが思い知らされます。
肢体不自由者も、それぞれの機能にあったテキスト入力補助用具をパソコンに取り付けて使用してきました。音声入力しかり、まばたきの回数でテキストを指定したり、首振り運動でポイント指定したり・・・ハードウェアをどんどんパソコンに取り付けるという形で便利に使用できるよう工夫されてきたのです。

でも、スマートホンやタブレット端末には既にカメラもマイクも内蔵されている上、触る、押す、かざす、なぞる、しゃべる、傾ける・・・だけで何でも出来るようになっています。操作が非常に直感的で、端末自体が軽くて持ちやすく、自分の楽な姿勢で使うことが出来ます。操作パネルも視覚的で解りやすいため、パソコンの知識がない幼児から高齢者までが直感的に使用できるわけです。
軽いタッチでいいので、筋力の弱い人でも負荷がかかりません。そしてさらにそれを補う”アプリ”が増えているところです。

・タッチフリー電子書籍リーダー。画面を一切触らずに、顔を左右に振るという動作で、指の代わりにページをめくる事ができるアプリ。

・マイクから息の強さを検知する"ブレスコントロール機能"で、キーボードやテキスト入力を息で操作できるようにするアプリ。

・目的の駅までの所要時間や出口に近い車輌、駅のエレベーターやエスカレーター、車椅子トイレなどの情報が一目で分かるアプリ。

・多機能トイレ(車いす対応トイレ、ベビーシート、トイレ内写真など)の情報を登録・編集する専用アプリ。

・各種音声入力、音声出力アプリ。テキスト入力支援ツール。


■聴覚障害がある方に

・スマホやタブレットを補聴器や集音器として使えるようにするアプリ。補聴器が使えないようなうるさい場所でも会話がしやすい音声処理をする。

・特定の音域・音量等の調節をして雑音をとりのぞき補聴器のように使えるアプリ。

・中途失調者が聴こえにくい音域を特定し、調整できるアプリ。

・カテゴリ別に登録された単語をタッチして音声を出力するアプリ。

・その他、各種工夫された音声読み上げアプリ。

・キーボードから文字を打ち込んで相手に見せるだけの簡易コミュニケーションツール。字の大きさが簡単に変更できる。

・真っ白の背景に、黒、赤、青のペンで文字を書き込めるだけというホワイトボードのようなシンプルなアプリ。

・Bluetooth機能を使って近くにいる相手と手書きの文字で会話ができる筆談アプリ。

・メッセージを大きな文字でフラッシュしてからスクロール表示するコミュニケーションツール。

・残り時間を視覚的に表示するシンプルなタイマーアプリ。1周のうずまきが1時間を表し,最大10時間までの設定が可能。

・作業時間と休憩時間を表示するタイマー。経過時間と残り時間が視覚的に表示されるアプリ。

・その他、手話、指文字学習ソフトなど。

■視覚障害がある方に

・声で経路検索が出来るアプリ。

・方位、歩数、緯度、経度、高度、誤差、速度等の情報を読み上げるアプリ。

・光の強さを音量の変化で教えてくれる光検出アプリ。全盲の方が、部家の明かりが付いているか確認するときなどに。

・目が不自由な方向けのインターネットラジオアプリ。

・スマートフォンでラジオが聴けるアプリ。

・電子書籍リーダーアプリ。音声読み上げ。

・タブレットを拡大鏡にするアプリ。

・読みにくい文字を、「明るく」、「大きく」、「くっきり」と表示するアプリ。白内障の人でも読みやすい「明度反転」モードつき。

・音声認識によるテキスト入力支援アプリ。

・カメラに写った特定の色を音声で教えてくれるアプリ。

・ユーザの色覚タイプに合わせて、混同しやすい色がなるべく重ならないように、すべての色を領域分割し、注目する色領域に属する色の明度や色度をリアルタイムに変化させることによって、色弁別をしやすくするアプリ。

点字をカメラで撮影し、その点字を画像認識によって、 かな(墨字)に翻訳するアプリ。

・その他各種、点字学習アプリ。

■音声言語による会話が困難な方に

・かな文字、英数字、携帯絵文字等のキーボードをタッチして作成した文章を、合成音声で読み上げるアプリ。

・絵やシンボルや写真など、画像を利用してメッセージを作成できるコミュニケーションアプリ。

・画像をタッチすると登録語句を合成音声で読み上げるアプリ。

■その他

・内臓カメラのLEDフラッシュを懐中電灯にするアプリ。

・内蔵カメラで心拍数を計測できるアプリ。

・GPS機能でいざという時の避難場所を表示する防災情報アプリ。

・WiFi通信可能な場所をGPSでマーキング表示するアプリ。

富士通「特別支援スマホアプリ」1年間無償提供(2013年10月まで)

富士通は、Android向けアプリ「特別支援スマホアプリ」を開発。10月12日より2013年10月末までの約1年間、無償で公開する。

 特別支援スマホアプリは、学習障がい・自閉症などの発達障がいや知的障がいを抱える子どもをはじめ、その支援者や保護者を対象にしたもの。国立大学法人香川大学と2011年7月から2012年3月まで共同の実証実験を行い、さらに機能や操作性を改善したという。

 アプリは、時間の経過を支援する「タイマー」、伝えたいことやスケジュールを入力できる「絵カード」、漢字・ひらがな・カタカナ・数字の筆順に対する理解を深める「筆順 ひらがな」と「筆順 教育漢字」、表現したい気持ちやその度合いを表す「感情」といった5種類を用意。スマートフォンによるさまざまな表現やタッチによる簡単な操作を活用し、情報を視覚化して子どもたちの理解を助けるという。


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