知的障害

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単語登録日:2004-09-29 02:47:08

単語の説明help

知的障害(ちてきしょうがい)とは、一般的には金銭管理、読み書き計算など、日常生活の上で頭脳を使う行動に支障があることを指す。

法律上の定義
法令上、一般的な知的障害の定義は存在しない。福祉施策の対象者としての知的障害者について定義する法令は存在するが個々の法令においてその定義はまちまちである。客観的な基準を示さず、支援の必要性の有無・程度をもって知的障害者を定義する法令すら存在する。

客観的基準を示す法令にあっては、発達期(おおむね18歳未満)において遅滞が生じること、遅滞が明らかであること、遅滞により適応行動が困難であることの3つを要件とするものが多い。遅滞が明らかか否かの判断に際して「標準化された知能検査(田中ビネーやWISCやK-ABCなど)で知能指数が70ないし75未満(以下)のもの」といった定義がなされることもある。

通常、事故の後遺症や痴呆といった発達期以後の知能の低下は知的障害としては扱われない。事故の後遺症については通常の医療給付の問題であり、痴呆については老人福祉の問題と考えられるためである。したがって、法令上の用語としての知的障害は、精神医学の領域における 知的発達障害に照応することが多い。

よくある傾向

乳幼児期

同年齢の幼児との交流が上手くいかなかったり、言葉に遅れがあったりする場合が多い。染色体異常などの病理的原因(後述)の場合は早期に発見されることが多い。

学齢期(6〜15歳ごろ)

判断力や記憶力などの問題で、普通学級の授業についていけない場合が多い。複雑なルールの遊びに参加することは困難である。そういったストレスから、各種二次障害が発生する場合もある。

成年期(18歳〜)

一般的な職場への就労はハードルが高い。また、日常的でない判断(高額な契約など)が難しく、時に判断を誤ることがある。

用語の変遷
以前は、「独:schwachsinn」「英:feeble mindedness」「英:mental deficiency」などの外来語の直訳として「精神薄弱(せいしんはくじゃく、略称・精薄)」という用語が広く使われており、法律用語にも多用されていたが、「精神」という言葉は人格も含むうえ、精神障害と混同されやすいため、平成12年(2000年)3月から知能面のみに着目した「知的障害」という用語に改められた。この場合の「mental」を「精神」と訳したのは誤訳に近いという人もいる。

また、重度知的障害を「白痴(はくち)」、中度知的障害を「痴愚(ちぐ)」、軽度知的障害を「魯鈍・軽愚(ろどん、けいぐ)」と呼称しており、これらの用語は法律などにも散見されたが、偏見を煽るとして、「重度」、「中度」、「軽度」という用語に改められた。

医学的な診断名には「英:mental retardation:MR」の訳として「精神遅滞(せいしんちたい)」、「精神発達遅滞(せいしんはったつちたい)」という用語が用いられる。これらを「知的障害」と同じ意味に使う人もいるが、「精神遅滞」、「精神発達遅滞」の場合は知能面のみならず対人関係面でも遅滞がある場合を指すという人もいる。

現在では、教育分野や行政やマスコミなどでは、「知的障害」や「知的発達障害(遅滞)」と呼ばれることが多く、医学関係では、「精神遅滞」と呼ばれる場合が多い。また、古くからあるくだけた言い方として「知恵遅れ(ちえおくれ)」という言葉もあるが、これを嫌がる人もいる。

また最近は身体障害者なども含め、困難に直面しているという意味で「チャレンジド(challenged)」ともいわれる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』

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